Friday 18 June 2010

Dear Fashion Lovers






ファッションにおける雑誌というメディア媒体のあり方とWEBというメディア媒体のあり方。

幼少の時なんて田舎で生まれ育っていた私にとってウェブはまだもちろん発達していないし、ファッションを知る唯一の媒体が雑誌であったわけで、それによって今現在のトレンドとブランド、服をキャッチして落とし込むっていうのが当たり前だった。欲しかったらお店に電話して通販で買う。都会じゃないから直接お店なんて仙台くらいまで行かなきゃ見れなければ買えもしない。あとは外国の雑誌を買ってとりあえず自分には到底手が届かないだろうハイブランドを身にまとったモデルたちのファッションページをじっくりと見て想像の世界へ。
それがいつからか、webという新しいメディアの登場において当たり前に田舎にいてもネットを通して何でも調べて世界中で買い物ができ、しまいにはweb magazineが登場して雑誌が売れないと騒がれる。


雑誌がwebの代行になるのか?いや、無理だって確信して3、4年前くらいまでは言えた。私は、雑誌は雑誌のあり方が必ずあると思っていたし、webなんてなんか身にしみないしって。でも、正直分からなくなってきた。iPadは登場して雑誌がそれで見れるようになるなんて言い出すし、分からない。じゃあそれぞれにおけるメリットってなんなのか?もし雑誌はwebに比べて芸術作品なんですって言いたいのであればwebは芸術作品ではないのか?手に感じ取ることができる紙とそうじゃないwebに同じコンテンツを持たせた時、何が違う?

分かっているようでまだ消化しきれていないこの問題。ずっと学生時代から考えてきたことなんだけど、時代の流れに好きなものが存在しなくなるんではないかという恐怖にもおびえる。
ただ、それは日本の雑誌においてだけ言えることなのかもしれない。現在のあんなカタログのような日本のマーケティングといかにも結びついてますっていう見え見えなもの、どこに芸術性を感じていいのかは分からない。情報収集の為ならばおそらくぴかいちかもしれないけれど。(昔あった流行通信は大好きだった。oliveも)
海外の雑誌の場合はちょっと論点が変わってくるような気がする、私にとっては。あれはアートだし、ストーリーがあって雑誌が一つの芸術作品として成り立っている。だからアーカイブとして残しておきたい、本棚に置いておきたいと思える。


雑誌が好きなだけ。私は、ただそれだけであって、ページを自らめくるたびにストーリーが楽しみで、そこに現実と空想とが交差しているファッションやロケーション、技術があって読者に対して問いかけをしているそのあり方が好き。関わっている人間のセンスにも脱帽だし、何よりも生きることの自由さを感じる。

前置きが長くなったけど、そんな雑誌がとうとう日本で新しく創刊されるみたい。
DAZED & CONFUSEDでeditorをしている山崎さんが発起人として、writtenafterwardsのデザイナーの山懸さんなどが関わる「untitled」というもの。
まだ実物を見ていないけれど、期待大。ファッションが大好きな人たちというだけでなく、全てのカテゴリーにおいてセンスのある芸術家の方々です。
主に今現在の服飾消費に直結する既存雑誌とは異なり、up-coming designerや若手デザイナーを紹介。年2回発行で、英語と日本語対応。
これは楽しみです。

ちなみにこの内容が書いているのは、webmagazine、changefashion.net の編集長のまさきくんのサイトに載っているのでファッション好きな人、是非見て下さい。

このサイト自体、今までにない志向でファッションを伝えることを意図としていて、今の日本のファッションのあり方を変えようという思いで始まっています。ファッションだけではなく、カルチャー面などにおいても活躍している若手を始めとするクリエーターの方々のインタビューも多くあり、新しい発見が出来ると思います。




Kurumi

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